大地監督トークショー レポート TEXT:ゆき姫(2001/8/7)

 8月4日に阿佐ヶ谷で行われた『おじゃる丸 約束の夏』上映会&大地監督トークショーへ行って来ました。

 映画『約束の夏』は劇場公開時にも観ましたが、もう一度観てみた感想は… せみら、暑苦しいですね。その点でおじゃるに共感。あの暑苦しさ=せみ(の鳴き声)なのかな、とも思います。あと、はかない命のせみ達の一生懸命さかな。ああいう夏休み、いいですね。でもあんな素敵な環境はそうそうないでしょうね。緑と水があって、子供達を自由に遊ばせておける安全さがある月光町って、つくづく夢の町だなあと思いました。私もトミーさんちでスイカ食べたいよう!!

 さて、監督のトークショーですが、おじゃる話は少なかったです。時間はとっても長かったのですが…。監督がどんな少年時代を過ごして、今のような仕事をすることになったかというお話でした。おじゃるな部分を箇条書きにします。(基本的に「」←このカッコ内は監督の実際の言葉です)

●おじゃるには『おそ松くん』ネタがけっこう使われている
和歌よみ合戦の元ネタは『おそ松くん』の俳句合戦なのだそうです。

●サブちゃんはすごい!!
おじゃるのテーマ曲を依頼された北島三郎さんは、おじゃるの企画書を熟読し、おじゃる世界を理解したうえで『詠人』をつくられたそうです。「おじゃるはうたを詠む旅人なんだ」と、監督におっしゃったそうです。録音もアルバム用のフルバージョンと、番組のタイトル用のショートバージョンとを別に行い、「まったり まったり まったりなあ」の部分も、すべての“まったり”を微妙に歌い分けているそうです。プロ魂!!

●大地監督はおじゃるをずっと続けたい
飽きっぽい性格なのだそうですが、『おじゃる丸』に関しては飽きることなく、マンネリをずっと続けていきたいのだそうです。嬉しい言葉です。
ちなみに『忍たま乱太郎』よりは先に終わりたくないそうです。

●犬丸りんさんって…
番組を担当する際、犬丸りんさんに会っておじゃるの構想をきいたそうなのですが、彼女は「おそらく2年は練っていたんじゃないか」というほど、しっかりとおじゃる世界をつくりあげていたのだそうです。キスケもはじめっからいたそうです。犬丸りん先生はタダ者じゃないよ…。
その後、話し合って「カズマは小石好きにしよう」等と決めていったそうです。

●はじめは反応が怖かった
『おじゃる丸』放送開始直後、反応が怖かったそうです。「変なの」なんて言われるんじゃないかと思っていたそうなのですが、意外にもすぐにハガキが届くようになり、さらに意外にも子供と一緒に観ているお母さんのほうが「いきなりハマってた」そうです。

●オチなしのお話について
オチがないお話、やってみたかったんだそうです。間があいて、「オチは?」と期待するところで ♪ おおソナタを知って〜 と、プリン賛歌がはじまるというのをやりたかったそうです。大成功です。そこにはまった人も多いでしょう。

●NEPのエライ人対策
放送される作品をNHKエンタープライズのエライ人に見せなくてはならないのだそうです。でも、いきなりシュールなお話を見せて「なんだねコレは!」と怒られては困るので、中年のおじさんウケしそうな作品を「いいんですよ今度のは〜」と言いながら先に先に見せるようにして、慣らしていったのだそうです。ちょっと難しいかも…という作品は、なんとかごまかして見せないで済ませたりもしたそうです。

●サブちゃんのお言葉
映画『約束の夏』の舞台挨拶で一緒になったとき、サブちゃんは監督に言ったそうです。「せみらがせみだっていうところね、もうちょっとわかりやすくしないといけないよ。子供にはわかんないよ」
TVシリーズもちゃんとチェックしているサブちゃん。監督に言ったそうです。
「ひとつ困るんだよ。電ボが何言ってるんだかわかんないんだよ」
でもこの時はまわりにいた北島ファミリーが「オヤジ、でもあれが電ボなんだよ。あれだから電ボはいいんだよ」と、フォローしていたそうです。
でも確かに岩坪さん(電ボ役)は「活舌がよくない」し、「すべりやすい」と思っていた監督は、第4シリーズは岩坪活舌改善シリーズにしようとしたそうなのですが、岩坪さんは「相変わらず」だそうです。

●作る人の事情
第1シリーズが好評だったため、本来お休みがあるはずが、間をあけずに第2シリーズを作らなくてはならなくなり、第2シリーズのはじめのほうはスケジュールがとても辛かったそうです。そこで、ひとまず半分放送したところでお休みにし、10月から残り半分を放送したのだそうです。その時から“半分放送したらいったんお休み”が定着したのだそうです。
監督が絵コンテを担当するお話は、時間がかかって後まわしになってしまいがちなので、シリーズお尻ごろに放送されることになるのだそうです。ですので、シリーズお尻には「濃い」お話が出やすいのだとか。第4シリーズお尻も期待してくださいとのことでした。



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